道具革新ここにあり!
続きです・・・・
スマートクリーニングシステム
構想がたくさんある中で先ず開発に着手したのが
ブラシです
『単にカタチを変えた物では他と変わらない
多機能で、インパクトドライバーの様に先端を状況によって変えられる物が欲しい
出来るだけ拭き作業を減らしたい・・・
洗剤類は多種多様な物が溢れているが、汚れを溶かした後の処理は”流す”か”拭く”
特に”拭く”を少しでも減らしたい
そうすれば、洗う、絞るの作業が減らせるばかりでなく
仕上がりに違いがでるだろう。しかも誰でも、簡単に』
最初は現場から出てくる残物やダンボール、ホームセンター等で部材を調達して
イメージに近い物を切ったり貼ったり自作しました
ハンドルの原型(写真)
紙粘土で実際に握り、クリーニング作業をイメージしながら造形
これを3Dスキャナーで読み込み図面を起こし
3Dプリンターで造形。こんな原型でも
下の写真のように出来てしまう
素晴らしい技術です
これから更に微調整して、いくつも造形品を作成
製品の形が確定したら、いよいよ金型の発注です。
で、コレ↓
今度は、色、硬さを決めます
色は、どこに転がっていてもすぐに分かるエマージェンシーカラーにしました
この色は、警告の意味合いが強く、防災用品や消防関係などに多く採用されています
また、このハンドルはゴルフクラブのグリップにも採用されている
エラストマー素材
硬さは、硬すぎない 柔らかすぎない
アルカリ 酸 にも強い配合です
ヌメリが付いた手袋でも安心して握れます
そして次はブラシ部分です
植毛の長さ ヘッドの形状 ハンドルからブラシまでの長さ
全ての寸法を実際の現場で作業をしながら計測
詳細部は、毎晩現場が終わってから実験を繰り返しました
写真(下)は吸ingブラシの原型
3D造形の試作(下)
もっと沢山実験品があるのですが、ご覧の方にはガラクタかゴミ?にしか見えないと思いますので
載せません(笑)
これらを全て実用化に向けて綿密に設計しました 当然です プロ仕様の高級工具ですから
と、勇んでやってみたのは途中までで、
本当に良い物を作りたいと言う信念で突き進んだら、こだわりすぎて・・・・金型代が凄いことになってしまいました
なにしろ6点から構成されるモノになりましたから・・・
その他、自作品(原型になる物)の材料のロスも相当なもので、サンプル代等々資金的にかなりきつくなりました
しかし、ここで足踏みはできません。世の為人の為掃除屋の為
どうにか約2年半ほどかかって製品が出来ました
それもその筈
全ての行程に於いて日本の”物つくり”プロ集団が、
私の
『こんな物をつくりたい』と言うワガママと熱意と意見を良く聞いてくださって
とことん付き合って下さいました。”ものつくり”の職人からの意見も多数頂き
それを、現場でテストの繰り返しをした訳ですから
テスト中の吸ingブラシユニット(上)
話はそれますが・・・
モノを作る事になって、町工場に出向くことが増えました
そこで気が付かされました
大手企業は、安くするため金型の製造、成型を隣国に持っていくことが良くあります
確かに、安く製品は出来上がって安く購入できます
しかし、それで良いのでしょうか
大手が製品を会議室で決める➡工場に依頼(大量に受注できるが驚くほどのコストカットを強いられる)➡国内ではやっていけない
➡廃業か隣国で生産➡隣国で生産の場合、日本の会社が日本の優秀なデジタル機械を隣国へ持っていき、現地の人にやらせる
➡技術の流失➡円が他国へ➡結果、日本人が自らこの国の首を絞めている結果になると思いました
だから、この製品は純日本製で 高耐久な製品で 使う人、これに携わる日本人にメリットがあるように
そんな日本人達が
魂を込めて 作り上げました
道具革命ここにあり! 日本のものつくり ここにあり!!